スキップしてメイン コンテンツに移動

「交渉なんだから」というのはボクも全く同意見。

「交渉なんだから」というのはボクも全く同意見。

小耳に挟んだところによると、アマゾンが提示する条件はすべての出版社で一律ではなく、出版社の力に応じて、いくつかにわかれているようです。決して、あほのように一律の条件を全出版社に押し付けようとしているわけじゃないわけですね。

ということはなおのこと、しっかり「交渉」しなきゃダメだよね。これは「激怒している」という姿勢を示すためなのと、消費者の反応を伺ってるかな……。

Originally shared by Tetsuya Isozaki

「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員

交渉なんだから、「激怒」するんじゃなくて、条件を有利な方向に押し返せばいいのに。(もちろん、その「交渉」のために「激怒」してるポーズをリークしているだけかも知れませんが。)

また、未だ存在するとは言えない電子書籍市場において、(というか「携帯電話等のエッチ系電子書籍」などをカウントすると、日本でのアマゾンの「電子書籍市場」におけるシェアはむしろマイナーなんじゃないか、という状況において)、アマゾンは、独禁法の優越的地位の濫用その他に引っかかるのかどうか、とか、

また、我々がアマゾンから和書を購入する場合、アマゾンの日本法人から買っているわけじゃなくて、「Amazon.com Int'l Sales, Inc.」という国外の法人から買うわけですが、こうした場合に、日本の独禁法上はどう扱われるんでしたっけ?というのも興味あるところです。

つまり、「まだ存在しもしない市場」についての「海外からの脅威」(しかし、近未来の電子書籍市場で最も有力なチャネルがアマゾンになるだろうことは、ほぼ確実視できる状況)について、日本の現状の法制度は交渉力の弱い企業の味方になってくれるのでしょうか?

こうした「未だ存在しないけど近未来に確実に生まれる巨大市場において優越的になるのが確実」という状況を法で規制できないとすると、そうした「変化」を作り出せるベンチャー的な有力企業が強大なパワーを持つことになりますね。

小耳に挟んだところによると、アマゾンが提示する条件はすべての出版社で一律ではなく、出版社の力に応じて、いくつかにわかれているようです。決して、あほのように一律の条件を全出版社に押し付けようとしているわけじゃないわけですね。

「著作権をすべて出版社に渡す」部分は、本当だとしたら確かに一著作権者としては「はいそうですか」とは言いにくいものがありますが、この条項は、アマゾン側が出版社だけと交渉すればよくて、横から「オレも権利がある」というようなややこしいやつが割り込んで来ない状況を作りたいだけの条項ではないかと思います。

また、著作者人格権も含めて考えれば、日本の著作権法上、「本件コンテンツに関する著作権およびその他の全ての権利および利益」を出版社が持つことはできないんじゃないかとも思いますので、
「出版社は、 本件コンテンツを電子出版することに関わる 全ての権利および利益を保有」
といった文言に変えてもらえば、少なくとも著作権者側としては、「いいすよー」と言いやすいんじゃないかと思います。

とはいえ、日本の標準的な出版契約においては、電子出版を行う場合の条件については「協議の上」といったキメになっていることがほとんどだと思いますので、たとえ電子出版する権利だけとしても、1ヶ月で全ての著作権者の了解を得るのは不可能に近いとは思いますが…。

普通の出版社では、大もとの原稿はAdobe InDesign等で「電子」化されてると思いますので、すでに技術的な面での電子化の制約は無いんじゃないかと思います。
(後は、やるだけ。)

少なくとも大手については(記事にある出版社より条件もいいんでしょうね)、アマゾンでの販売に前向きになってきており、来年春くらいには電子版がアマゾンで読めるようになっているかも知れないとも聞きますので、今まで、「磯崎さんの本は電子化されないんですか?」「すみません、その予定がまだ無くて…」といったやりとりをしなければならなかったのが、「Kindleで買ってください(キリッ」と言えるようになるというのは、ありがたいことです。

早く、日本の本もKindleで買える時代が来ないかな。
http://news.livedoor.com/article/detail/5977004/

コメント

  1. 全社へ同じ契約条件を突きつけていると思ったので、ツイッターで「安易に個別交渉に乗らず、『これだったら飲める』という条件を連名で返すこと」という案をつぶやいたのだった。

    返信削除
  2. ボクは欧米企業と契約交渉をしたこと無いですけど、チカラを持っている側が自分に圧倒的有利な条件を突きつけてくるのは日本国内でも同じだなーという気がするのです。「そんなの飲めるわけないでしょwww」みたいな契約書のタタキ、何回も見たことがあるw

    返信削除
  3. TPPとの連携が気になるのでTPPの結果が出てから交渉が安全牌かと
    一番いいのは出版社が世界共通フォーマットで読み取り機に依存しない電子書籍販売が理想だけど出来ないんじゃのぉ

    返信削除
  4. としあき犬 確かに。アメリカの要求項目に「再販価格維持制度の廃止」も含まれてるだっけ。新聞社や出版社の経営が根本から揺らぐよね。

    返信削除
  5. 本っていうのは文化であり教育でもあるからそこを握られるは怖い。
    今で言えばTPP反対の本(アメリカに不利益になる知識を与える本)も出せなくなるかもしれん。

    返信削除
  6. としあき犬 電波オークションとかクロスオーナーシップの禁止なんかもあるな

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

【解決】Googleのアプリで「端末のポリシー違反に関するお知らせ」「お使いの 端末は最新のセキュリティポリシーで更新されていないようです。しばらくして からもう一度お試しください。」というエラーメッセージが出たら、「G...

【解決】Googleのアプリで「端末のポリシー違反に関するお知らせ」「お使いの端末は最新のセキュリティポリシーで更新されていないようです。しばらくしてからもう一度お試しください。」というエラーメッセージが出たら、「G Suite」を疑うべし。 このエラーが出始める前に「Apple Push Notification Service certificate expiration」というメールが届いていました。本文には“Revoking or allowing this certificate to expire will require existing devices to be re-enrolled with a new push certificate.”とか“Please contact your vendor to generate a new request (a signed CSR), then visit https://identity.apple.com/pushcert to renew your Apple Push Notification Service certificate.”などと書いてあるのですが、Apple Push Certificates Portal を開いてもなにを何をアップロードすればいいのかサッパリわからない。 更新しろというカウントダウンメールが次々届くのですけど、意味がわからず放置していたんです。そしたら iPhone 5s で「Google+」のアプリを開くたびにこの図のような「端末のポリシー違反に関するお知らせ」というエラーがやたらと表示されるようになってしまいました。 なんかのバグかなあ? と思い我慢していたのですが、「Google+」以外の「Gmail」や「Keep」などのアプリで、しかも別の iOS 端末でもエラーメッセージが出るようになりました。「Gmail」アプリには複数のアカウントを登録してあったのですが、このエラー以降「G Suite」のアカウントだけが使用不能に。 これはもしかして! と思い「G Suite」の管理コンソールを開いてみたら、右側に赤字で「証明書を更新しろ」という意味のメッセージが(正確な文言思い出せません)。これだ! と思い、あとは指示に従って操作するだけでした。 とはいえ

pixivの新機能「ディスカバリー」かなりヤバいな。自分がブックマークした作 品群から自動でおすすめしてくるんだけど、ツボに入る率が結構高い。

pixivの新機能「ディスカバリー」かなりヤバいな。自分がブックマークした作品群から自動でおすすめしてくるんだけど、ツボに入る率が結構高い。 https://www.pixiv.net/discovery